さようなら 「ハルヒ」ちゃん

Posted by 安達 かおる

実は半年ほど前からある人物を

撮り続けていた

「ハルヒ」と言う名の性同一性障害の男の子だ

8月初旬某プロダクションマネジャーから

深夜一本の電話が入ったのがきっかけである

「イヤー 参りましたよ」

「・・・何が??・・・・」

「スカウトマンが連れて来た子を

今までかかってやっとくどき落としたんっすよ

・・宣材写真撮ろうって事になって・・・

・・裸になってもらったんっすよ

・・・・・・・何が起こったと思います・・・・・・」

「・・・・何がって????」

「付いてるんですよ ついてるの あれが!」

「・・・・・何が??・・・・・・・・」

「さおがですよ さおが」

「・・・・ニューハーフじゃないの それって・・・

いいじゃないですか ニューハーフブームですから 今」

「それが ちょっと違うんですよ ニューハーフとは

会えば分かる 会えば」

確かに会ってわかりました

ニューハーフでもなければ

おかまでもない

女装っ娘でもない

じゃあ何だ?

女です 女優さんです

人間の生き方に大きくかかわる

「性」を改めて考えてみたくなり

長期撮影を決断したが

数回の撮影を重ねた今

大きな壁にぶち当たってしまった

予定調和の企画作品と違い

ハルヒの内面奥深く入り込めるか

どうかが重要なポイントになる

もちろん撮る自分の内面にも

ハルヒが飛び込んで来て

くれなければならない

撮影回数を重ねなんとか

心の内を垣間見ようと努力したが

かなわなかった

様々な規制や条件の中で進められる

現場でしか成立しえないだろう

独特の人間関係は撮影の質に

大きく関係してくる

演出力は皆無でも

出演者の人間力が引き出せれば

力強い作品に仕上がる

そんな思い込みが原動力に

なっている私は

「断念」の決断はくやしいさと

自分の未熟さの再確認を

伴い奈落の底へと落とされて

しまった感がある

当分ドキュメンタリーに手を染めるのは恐い

相性問題で片付けるには

大きすぎる問題を抱え込んで

しまった

さようなら ハルヒ

コメント

飲尿おじさんの出番は無くなりましたね。

2009 年 1 月 9 日 1:50 PM posted by 飲尿おじさん

そんな事はないんですが正直制作が追いつかなくて
延び延びになっているのは事実です
申し訳ない

2009 年 1 月 11 日 8:53 PM posted by 安達 かおる





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